2023年8月14日
tags: essay literature
この本は100個のテーマで森博嗣が好きに論じるエッセイである。以前にもエッセイを読んだが、このクリームシリーズは内容も読みやすくテーマも日常に近い。
小説のS&Mシリーズはあと1冊で読了となる程にシリーズを楽しく読んでいるが、エッセイにおいては彼の性格の捻くれ度合いが全面に出ていてる。
多数派の考えに理解できない的なスタンスを端々で感じるが、本当に理解できないならS&Mシリーズに始まる多くの小説は書けないだろうと思った。
読者として人畜無害な語りより、このちょっと曲がった性格から紡がれるエッセイの方が読む価値を感じる。
感動という事象に対する考え方は面白かった。つまり感動とはもっと理解できず、ふとした流れで感じるもので、物語において定型やパターンを使って誘発させるとインスタントになるということだ。